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© 金沢大学 子どものこころの発達研究センター

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2023年1月4日

金沢大学子どものこころの発達研究センター国際学術講演会を開催し、LaurentMottron 教授(モントリオール大学医学部精神医学・依存症学教室)にご講演いただきました。

自閉症の臨床研究における第一人者であるLaurent Mottron教授(カナダ、モントリオール大学)が金沢大学子どものこころの発達研究センターで10年ぶりに講演されました。
今回の講演内容は、研究のための自閉症の診断基準についてです。現在のDSM基準は、無限ともいえる多様な症状に対応して、自閉症の診断を可能にしています。もちろん臨床場面において、このように多様な症状に対して確定診断できることは、適切な福祉につなげる観点からも有意義です。一方で、生物学的な病態メカニズムを解明するためには、症状から一貫性のある典型的プロトタイプをいくつか同定し、それぞれに分子生物学的、および大脳生理学的な研究を行わないと、有意義な所見が検出できなくなると危惧されます。これからは、原点に立ち戻り、臨床的直感によって分類されるサブグループを特定し、それらを個別に研究することが大事であると主張されました。そのための、典型的なサブタイプ、つまりプロトタイプ診断のアルゴリズム策定のための国際共同研究の重要性を唱えられました。金沢大学も国際共同研究を予定しています。