子どものこころの診療科
子どものこころの診療科は、こころに問題をかかえた子ども達の面接・検査・診断を行います。
子どものこころ診療科長 ごあいさつ
当科では、幼児から18歳未満のお子さんのこころの診療を行っています。大きく分けると、@自閉スペクトラム症(自閉症とアスペルガー障害)を主な対象とする部門と、Aその他の不登校や強迫障害や不安障害など児童精神一般を対象とする部門があり、完全予約制としております。
@ 自閉スペクトラム症
ほぼ100人に1人と有病率の高いこと、本質的な治療法がなお存在しないこと、そして中心症状である「対人交流の質的な障害」が学際的な関心を呼んでいます。
当科では、患者さんの診断評価を正確に行い、他の医療施設や療育施設との連携により、療育や社会参加のための道筋を示します。また、地域全体の医療・福祉システムのなかで、診断評価を主体に貢献していきたいと考えております。
近年、発達心理学および脳科学的領域、さらには人工知能に関わる学術領域に至るまで、様々な人々がこの症状の解明に取り組むようになりました。テクノロジーの進歩に合わせて、視線探索装置、ロボットやウェアラブルセンサーなど人に優しい技術をもちいた診療活動も、研究活動の一貫として適宜予定しております。
A 児童精神科一般
全国的に子どものこころの問題には社会的な関心や需要が高まっていますが、日本では児童精神科医が足りていない現状があります。金沢大学附属病院には児童精神科病棟がないため、入院治療が必要な際には精神科と連携し、医師、心理士、看護師が協力して子どもの治療を行います。
令和元年6月1日
子どものこころの診療科長 菊知 充
子どものこころの診療科の特徴
◎発達障害原因究明のために基礎研究に協力しています。
◎自閉スペクトラム症(自閉症、アスペルガー障害)、注意欠如・多動症などの発達障害の子ども達の診断をしています。
◎療育のための支援機関を紹介しています。
◎児童精神科一般では必要な心理検査を適宜行い、子どもの状態に合わせて精神療法及び薬物療法について検討します。
◎地域医療や教育機関と連携して子どもに必要な環境の調整に努めます。
受診ご希望の方へ
令和元年6月1日より
◎対象となる患者様
年齢:初診時18歳未満
症状と担当医:
(廣澤)自閉スペクトラム症、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、学習障害などの「発達障害」が疑われるもの
(紺谷)児童精神一般(統合失調症、うつ病、不安障害、強迫性障害、摂食障害、不登校など)
※18歳以上の場合、上記以外の病気が疑われる場合、あるいは上記に該当しても緊急の対応が必要な場合は、神経科精神科などを受診してください。
◎予約方法
他の医療機関での紹介状(診療情報提供書)、または、相談施設、保育園、学校などからの紹介状を準備のうえ、附属病院予約センター(076-265-2933)で予約をしてください。紹介状についてご不明な点は当センター担当(076-265-2856)までお問い合わせ下さい。
金沢大学附属病院 子どものこころの診療科
研究協力者の募集
詳細情報はクリックしてご確認ください。 |
◎青年期(中高生)の強迫性障害に対する家族包括的治療 |
◎バンビプラン(自閉スペクトラム症の早期診断システムの開発を目的とした研究) |
スタッフ紹介
菊知 充 | 診療科長/神経科精神科 教授 精神保健指定医、日本精神神経学会専門医及び指導医、日本臨床神経生理学会認定医 |
廣澤 徹 | 神経科精神科 助教 精神保健指定医、日本精神神経学会専門医及び指導医 |
紺谷 恵子 | 神経科精神科 医師 精神保健指定医、日本児童青年精神医学会認定医、内科認定医 |