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センター長ごあいさつ

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金沢大学子どものこころの発達研究センターは、設立以来10年が経過しました。平成29年度より、基礎・橋渡し研究部門、臨床・社会実装研究部門、文理融合・地域支援部門の3部門に組織改変し、新しい時代に踏み出しました。橋渡し研究は、基礎研究で得られた成果を新しい医療技術・医薬品の開発へとつなげるものです。社会実装は、新しい知見や技術を製品化し、市場に普及させる、あるいは行政サービスに反映させることを意味します。

基礎・橋渡し研究部門では、子どもの脳とこころの発達のメカニズムを神経内分泌学的側面から解明し、新規薬物の創製を目指しています。臨床・社会実装研究部はバンビプランという研究プログラムを立ち上げ、脳磁計など最新鋭の画像解析装置を用いて自閉症診断システムを開発するともに、ロボットに療育・支援に導入する可能性を追求しています。また、文理融合・地域支援部門は、文部科学省委託事業「子どもみんなプロジェクト」に参画し、教育委員会と連携しながら、子どものこころの諸問題への取り組みを討論し、科学的根拠のある支援プログラム、教材、教員研修プログラムの開発を目指しています。また奇数月の22日には「自閉症サイエンス・カフェ」を開催し、自閉スペクトラム症者およびそのご家族の方々との交流を図っています。これらの研究活動は、連合大学院小児発達学研究科金沢校の大学院教育の場にもなっています。

学術研究の成果を医療、教育、支援の現場へ還元するためには、様々な専門性をもった方々の参加が必要です。研究の独創性に加えて、社会のニーズに耳を傾けることが不可欠です。子どものこころの問題を抱える方々および教育・医療・支援に携わる大勢の皆様からご協力、ご助言を賜ることができますよう、お願い申し上げます。

なお、当センターの歴史的背景、歩みについては、三邉義雄前センター長の挨拶文に詳しく書かれています。ご参照いただけましたら幸いです。

令和2年4月1日
子どものこころの発達研究センター長
 横山 茂